面接の達人になる

採用手続きの過程で、面接試験は、雇用主にあなた自身をアピールする絶好の機会です。面接で成功すれば、採用の可能性が高くなることは間違いありませんし、最終的には条件の良し悪しにも影響します。ですが面接の成功で採用されるかどうかは、一つの側面にすぎません。面接をもとに、その仕事が本当に自分に適したものかどうかを見極めることが大切なのです。

雇用者、雇用主の両サイドから、面接を効果的に進めるための秘訣をお教えします。

採用担当者の心理とは

通常、採用担当者は応募者と2、3回の面接を行い、それをもとに採用という重要決定を下します。採用担当者は採用決定にあたり、応募者の能力や経験だけでなく、目標や価値観を共有できる人物かどうかを見極めなければなりません。

見過ごされがちですが、採用決定には、客観的な評価と同様に主観的な判断も加味されることを忘れてはなりません。応募者の能力や経験が重要視されるのはもちろん、採用担当者自身が応募者を気に入ったかどうか、一緒に働きたいかどうか、また採用という自分の決断に自信が持てるかどうかをも見極めようとしているのです。

さらにいえば、採用担当者は採用に積極的である一方、新規採用に対するリスクと常に向き合っているのです。判断を誤ればその代償は高くつき、自分自身の評価が下がる可能性もあるからです。

こうした採用担当者の胸中を理解して相手の不安を少なくすればするほど、採用される可能性が高くなるということがおわかりだと思います。

面接終了時に、採用担当者が明確にしておきたい点は、

  • 応募者はその仕事を望んでいるか
  • 応募者には、その仕事をやり遂げる技術と能力があるか
  • 応募者の人間性に問題はないか
  • 応募者と一緒に仕事をしたいと思うか

以上の4項目に採用担当者が確信を持てれば、次の段階に進む、あるいは採用される可能性が非常に高くなるのです。

採用担当者に決断させるには

採用担当者が採用を決定する際、数多くの要素を吟味します。履歴書や面接、面接での受け答え、また自分の抱いた印象などから得た自身の考えも含まれます。こうしたすべてを有利に進めるかどうかは、あなた次第なのです。

履歴書に加味される採用担当者の考え

履歴書を見れば、応募者の職歴については十分な情報が得られますが、採用担当者は自然とその知識に自分の経験から導いた考えを加味するものです。しかしながらその仮定が正しいものとは限らないのです。

大企業で働いた後、新しく立ち上げた小さな企業に転職した応募者の例を見てみましょう。その起業は失敗に終わり、応募者はまた新たな仕事を探しています。採用担当者自身の経験によって、この応募者の経歴は2つの全く異なる見方をされます。

失敗を計算の上のリスクだと見なし、必要とされた勇気や決断力を評価するかもしれません。あるいは、応募者がまったく異なる2つの分野の仕事を学んだことを評価する可能性もあります。

逆に、応募者が始めから愚かな決断をしたと見なし、判断力の欠如の証しだと考える可能性もあります。

採用担当者が履歴書にどのような主観的判断を下したかを知るには、応募者の経歴についてどう思っているか、気に入ったかどうか、また何か不安な点があるかどうかを質問してみることです。担当者がどんな印象を受けているのかを知り、誤解があれば訂正することが大事なのです。

過去の経験を基にした質問

将来の可能性を最も顕著に示すのは、過去の実績です。多くの担当者は、知識や技術だけでなく、性格をも判断するために、過去の経験を基にした質問をします。例えば、コミュニケーション能力が必要とされる仕事なら、これまでに応募者が経験したコミュニケーション上の問題や、その解決方法を質問されるでしょう。その問題を通してどのように考えたか、問題に関わる諸情勢をどれほど理解したかをきちんと説明しましょう。

クイズ形式の質問

シリコンバレーにある企業や金融会社には、知性をテストするために学術的な難問を与えるという噂があります。「マンホールはなぜ丸いのか」、「量りを使わずにジャンボジェット機の重さを量るには?」といった問題です。現実には、こうしたクイズ問題の多くは広く知られるようになったため、専用のウェブサイトで前もって調べることが可能です。

採用担当者がなぞなぞやクイズを用いる理由はさまざまです。問題に正解すること=応募者の知能が高い、と単純に考える担当者もいます。一方で、応募者が正解を導くためにどのように問題を分析するのかを見ている場合もあります。面接官と問題を議論し、学術的難問を問われた場合、たとえ答えが間違っていても、問題解決能力があることをアピールすることが大切です。

技術的な質問

技術的な質問は、通常これまでの職歴に関連したもので、単に知識をテストするためのものです。

モチベーションに関する質問

面接では、応募者のモチベーションに関わる質問をされることが多く、この手の質問にきちんと答えることがとても重要です。優秀な担当者は、自分の部署に所属する社員一人ひとりの感情面の状況(例えば、部下が仕事を楽しんでいるか、またキャリアをいかに延ばそうと考えているか、仕事とプライベートのバランスをどう考えているかなどの仕事に関する側面)を理解しているものです。それは各社員の目標と会社の目標とのバランスを取るために必要だからです。

早い段階から、雇用主の要求を見極め、誤解が起きないようにするために、自身のモチベーションに関する考え方をきちんとまとめておくことが大切です。

過去に関する質問

採用担当者はこれまでの就職や退職の主な理由を知ろうとし、それが将来の行動を予測するものとして考えます。就職や転職を決断した理由を簡潔に、感情的にならずに説明しましょう。最も大切なのは、前の職場を退職した理由について、ネガティブなことを決して言わないこと。熟考の上でキャリアアップのために転職したことを説明しましょう。

質問をする

こちらから質問することは、大変有効な手段です。知的な質問をすることで、並みいる応募者から頭一つ抜け出すことができます。事前の準備や予習をしていること、またそのポストが有する障害や好機などを理解していることを示すのです。面接での会話の主導権を握れば握るほど、採用担当者に自分をよりアピールすることができ、採用される可能性も増します。

何を誰に聞けばよいか

面接の場にいる全員に、できるだけ多くのふさわしい質問をしましょう。そして同じ質問を他の担当者にもしてみます。部署内で一貫性に欠けた答えや、矛盾した答えが返ってくれば、懸念材料といえます。粘り強く、でも攻撃的にならないようにしましょう。

ビジネス内容に関する質問を用意しておく

応募者がその企業が直面している問題についてすでに考えを持ち、そのビジネス自体に興味を持っていることを示せば、応募者がその仕事にやる気を持っているという採用担当者の確信を強めることができます。特定市場においてのビジネスのボリュームや季節的なフロー、ビジネスモデルの相対的な力関係、競争上の優位性などに関する質問をすれば、その会社の企業観をつぶさに知ることができます。その部署が一緒に仕事をしている期間や、予算、将来の課題への展望を吟味すれば、部署の目標が現実的なものかどうかを判断することができます。

未来は予測不能だが、予想は可能

ビジネスの成長の展望や、目前に迫った実現しそうな契約に関する将来的なプラス要因の主張については、ビジネスに関わる人なら誰しも聞いたことがあるはずです。しかし誰もが、期限内、予算内に終えた仕事の数と同じだけ、期限に遅れた、または予算をオーバーしたビジネスやプロジェクトに関与したことがあるはずです。面接の過程で、その部署に目標を達成するための手腕やビジョン、熱意があるかどうかを判断しましょう。企業の内外問わず、聞ける人には聞いてみましょう。

好印象を与えよう

面接で、担当者にこちらから質問をするのは初めてだという人もいるでしょうが、これは極めて効果的なテクニックです。ただ、やりすぎないこと。立派な経歴を持った優秀な応募者の中には、お高く止まった態度で面接に臨む人がいます。こうした態度は、採用担当者に良い印象を与えませんし、もしこんな態度の人間と同じ職場で働くことになったらと思うと、どんなに履歴書が素晴らしくても採用は見合わせるでしょう。

バランスを大切にしましょう。礼儀正しく、かつ親しみやすく。探究心旺盛に必要な情報を集めましょう。

面接の終わりに

面接は短く、それぞれがかなり違った印象を持って席を立つことになります。採用されたいのなら、採用担当者が疑問点なく面接を終えるようにすることが大切です。次のような質問をしてみましょう。

「今日の面接を終えて、採用に不都合な点があればお教え下さい」

ある分野に関する知識に対して採用担当者が不安を感じているなら、その分野に関する自身の経験をもっと説明しましょう。採用担当者が期待通りだと感じて面接を終えることが目標なのです。次の面接に進めるという確信を持って面接を終えるようにしましょう。

実際に面接を受ける際には、それぞれの段階に合わせて、あなたがこれから面接する相手や、聞かれそうな質問、あるいは克服すべき不安などに関して、当社がお手伝いいたします。休暇手当や給料、勤務時間など、面接では避けたほうがいい条件面での質問についても話し合いのお手伝いをいたします。

スペシャライズドグループは、転職活動支援の一環として、面接に関するさまざまなお手伝いをいたします。