キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントとは
キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントとは、就職や転職、再就職の際に効果的なアドバイスやサポートを提供する人のこと。
転職や求職希望者に対し、これまでどのような経験を積み、今後、どんな仕事を希望するのか、求める年収や職場環境などをヒアリングし、希望者に最適な企業と働き場を紹介することが主な仕事です。このため、カウンセラー/コンサルタントは、労働市場や雇用環境、個別の業界や企業に精通しており、相談者が望むキャリアを実現できるような様々な選択肢を用意するとともに、適切なアドバイスを行っていきます。また、転職や求職希望者の要請に応えるだけでなく、企業からの要請に対しても納得の行く人材を紹介することが求められます。つまり企業と就労者のミスマッチをいかに防ぎ、企業と従業員の双方の満足させるのがキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントの仕事となるわけです。
M字型曲線(年齢別の女性の労働力をグラフ化した曲線)
M字型曲線とは、年齢別に見た日本の女子就業率が示す特有のパターンのこと。20歳代前半までは就業率は高く、25~35歳の年齢層では低下する。これは結婚、出産、育児期にあたるこの時期に多くの女性が離職、退職することを意味する。そして子育てが一段落した40歳代で再び就業し、老年期に向かうとまた下降する。これをグラフ化するとM字型を描くため、M字型曲線といわれる。総務省が2000年10月に行なった国勢調査によれば、15歳以上の人口に占める労働力人口の割合(労働力率)は男性が74.8%、女性が48.2%。これを年齢別に見ると、女性は23歳の79.9%と46歳の70.7%をそれぞれ頂点とし、33歳の55.8%を谷とするM字型となっている。M字型曲線は従来から日本の女性の特徴的な傾向で、他の先進国には見られない。日本の女性が継続的に就労することの阻害要因としては①育児、②長く働き続けられるような職場の条件・制度が不十分、③高齢者や病人の世話、④家事――などが男女双方から指摘されている。
エンプロイアビリティー(雇用され続けるための能力)
エンプロイアビリティーとは、市場で雇用され続けるための能力のこと。雇用する(Employ)と能力(Ability)を組み合わせた言葉で、いま現在、勤めている企業で企業内失業者にならず、仕事を任される存在であるかどうかの「継続雇用可能性」と、労働市場で他の企業に採用されるかどうかの「転職可能能力」の二つの意味がある。日本では従来、大企業を中心に終身雇用が信じられてきたが、近年、グローバルな国際競争が激化する中で、企業のリストラや事業部門の撤退、M&Aなどにより、転職を余技なくされるケースも少なくない。その際に問われるのがエンプロイアビリティーである。例えば、ある会社でその時にしか役に立たない仕事、その会社にいる限りは生涯活用できるが外部企業では評価されない企業固有の仕事をしてきた人などは、転職する際、あるいは転職した先でエンプロイアビリティーを求められ、愕然とする人が少なくないという。
ワークライフバランス(仕事と私生活の調和)
仕事と家庭生活、勉強、趣味などの私生活を調和させ、両立させる働き方のこと。アメリカの企業で、従業員がやりがいのある仕事と充実した生活を両立させながら、個々人の能力を最大限に発揮できるように支援する考え方や施策のこと。具体的には子供を持つ女性の社会進出と重要ポストへの配置、育児休暇中のキャリアロスがない、などの施策が中心となる。働く人が家でゆっくりとくつろげる時間が増えれば、生活を楽しむための消費が盛り上がると景気への肯定的な効果を予測する人もいる。また、趣味を楽しんだり、子供や友人と触れ合う機会が多くなれば、「仕事にメリハリがつき集中力が高まる」、「創造性が増す」といった効果も期待される。このため、ワークライフバランスを重視した人事・労務政策を実施すれば、一時的に企業の人件費負担は重くなっても、最終的には従業員の生産性を向上させ、企業の競争力アップにつながる、との見方もある。
ダイバーシティ(多様性)
ダイバーシティは英語で「多様性」という意味。米国などの企業を中心に生まれた概念で、性別や人種、学歴、年齢、宗教などによる差別をなくし、多様な価値観を持つ人材が活躍できる職場環境を作ることで、組織が活性化し、競争力も高まるという考え。米国では1970年代頃から、機会の均等を大事にするとの考えから、人種や性別ごとに一定人数を確保するなど、ポジティブアクション(積極的是正措置)に取り組んできた。ダイバーシティは、こうした取り組みをさらに進化させたもので、企業のグローバル化とともに、1990年代から浸透してきた。日本では日経連(現・経団連)が2000年に「ダイバーシティ・ワーク・ルール研究会」を作ったころから、ダイバーシティを取り入れる企業が増え始めた。女性の活用を中心に、高齢者雇用や終身雇用制で画一化した企業内の意識を変えようという試みで専門部署を設けている会社もある。女性の管理職、役員が他の先進国に比べ、圧倒的に少ない日本はダイバーシティ後進国といえる。
ホワイトカラー・エグゼンプション(自立的労働時間制度)
エグゼンプションとは英語で「免除」「除外」の意味。労働基準法に基づく時間規制(1日8時間など)を除外し、成果などをもとに賃金を支払う制度。アメリカの同制度をモデルにしており、年収など一定の要件を満たす労働者を対象に導入を検討。本人の裁量で、例えば繁忙期には連続24時間はたらき、そうでない時は1時間勤務なども可能になる。一方、時間規制がないため、どれだけはたらいても残業代は一切支払われない。米国では当初、高所得者のステータスシンボルのように扱われたが、現在はファストフード店の副店長レベルにまで適用範囲が拡大されている。与党自民党は2007年の通常国会における労働法改正の中で同制度の導入を目指していたが、残業代が無くなることに対する労働者側の強い反発が強く、「国民の理解が得られていない」として法案提出は見送られた。